以前から気になっていたサウンドハウスのPlaytechブランドのギター。
その中でもプレミアムの名を冠するTL-500 PREMIUMが僕の気を引きました。
TL-500 PREMIUMはテレキャスとレスポールが合体したような不思議なギターで、どんなサウンドがするのか興味津々。
そこでTL-500 PREMIUMを購入することにしました。
それにしてもこの恐ろしく低価格なギター、音は良いという評判なのですが作りがイマイチとか・・・
はたしてどんなものが届くのか楽しみです。
なにしろ新品のギターを買うのは実に20年ぶりなのです。
PLAYTECH TL-500 到着&試奏
2010年2月10日に注文して翌日の夕方に届きました。
早速アンプにつないで試奏しました。
そこで問題が2点。
- 5、6弦の4フレットがすごくひびる。
- 1、2弦の14フレットで音のつまりがある。
ネックの状態は良さそうなので、フレットの処理に問題があるようです。
これはすり合わせするしかありませんね。
PLAYTECHTL-500 フレットのすり合わせ
届いて30分後にはこの姿に。
ペグやテンションピンは外してしまいました。ナットも外します。
ペグはグローバーです。
なくならないように箱に仕舞います。細かいネジはビニールの小袋に入れます。
ナットはヘッド側とブリッジ側から当て木をして軽くたたくと外れました。
なぜかアイスの棒が写っています
ナットの溝加工もちょっと雑な感じですね。
ヘッドの裏に貼ってあった緑のシールがべたべたして取れません。レモンオイルを布に湿らせてこすったら取れました。
指板が汚れる作業ですのでしっかりとマスキングします。この時点でもう一度、ネックの反りを確認します。
すこーーーしだけ逆反りしていたので、ロッドを緩めフラットにしました。
写真上にあるのはダイヤモンド砥石です。
その下にあるのは、アルミの板に600番のペーパーを貼り付けたものです。
僕はこの二つを使ってすり合わせをします。
ダイヤモンド砥石でスリスリしているところです。コツをつかむまでは何度も失敗しました。
失敗してもやり直せばいいのですが、あんまりやりすぎるとフレットが低くなってしまいます。
力をいれずに砥石の自重に任せて削ります。
これが問題の第4フレット。
左右のフレットより低いため、黒いマジックが消えずに残っています。
これで、ようやく頭がそろいました。
右側の第5フレットはかなり削られてます。
これではびびるわけですね。
第二の問題点である14フレットでの音詰まりですが、こちらは15フレットが周囲のフレットより高いために起こっていました。
すり合わせすると原因が良くわかります。
専用のヤスリで平らになったフレットの頭を丸くします。
別の角度から。(特に意味はありません)
丸くなりましたが、ざらざらしてます。
1200番のスポンジで磨きます。
さらに#000のスチールウールで磨きます。
ナットの溝を切りなおします。第一フットの高さをけがきます。
鉛筆の裏はこのようになってます。
けがきました。
線の0.3ミリくらい上まで溝をきります。
1、2、3弦の溝は真ん中の目立てヤスリで、4弦は下の自作した0.7ミリの鋼板に目を立てたもので削りました。
5、6弦は手持ちの細い丸ヤスリで削りました。
一番上の三角のダイヤモンドヤスリはフレットの細かい処理に使いました。
ナット溝成型は専用のヤスリがあるといいですね。そのうち手に入れるつもりです。
瞬間接着剤を2滴ほどたらしてナットを装着。
マスキングテープをはがして、レモンオイルできれいに磨いてネックのリペアの完成です。
まとめ
- ナットやフレットの処理など人の手間が必要となる部分は精度が低いが、楽器としてのポテンシャルは十分備えている。
- 何の知識も持たずに購入してしまうと銭失いになってしまう可能性があるので注意。
- メンテナンス、改造好きな人なら十分楽しめる。